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著作権の話(1) エキサイトブログユーザの権利
こんばんは。マッド・アマノです(ウソ)。

ハリーさんのブログの著作権にトラックバックしています。

ライブドアが突然利用規約を変更したということで、ライブドアブログのユーザでは大きな問題になっているらしいですね。ただ、ハリーさんも指摘されていますが、エキサイトでは最初からエキサイトがユーザの著作物を自由に無料で使えるような規約になっています。ユーザの皆さんはそれに同意してブログユーザになっています。もしかしたら認識されていないかも、ということで、どんな問題があるのか考察したいと思います。

■ 前置き

まず逃げをうっておきますが、私がこれから書くことはあくまでも私の理解です。絶対視しないようお願いします(まあ毎回ウソ書いているからそんな心配する必要ないか)。法律は文面はできるだけ解釈の幅が少なくなるようにしていますが、それでも解釈の幅が出てきます。判例で解釈が固まって行くのだと思いますが、著作権に関してはデジタル技術の進展の方が速く、判例が追い付かない場合もあると思います。また、言ったもん勝ちという側面もあるように思います。

また、知的財産権とそれに類する権利には著作権以外にも特許・実用新案、意匠権、肖像権、商標権、不正競争防止法などがあります。著作権的には問題なくとも他の法律にひっかかる場合があります。

これらは、今日の話(自分の権利)には直接関わってきません。なにしろ自分の権利はほとんどエキサイトに与えていますので。

まずエキサイト・サービス利用規約の5.知的財産権の取扱い(2)をみてみましょう。
2) ユーザーが本サービスにおいて情報等を掲載等した場合、ユーザーはエキサイト株式会社に対して、当該情報等について全世界において無償で非独占的に使用する権利(複製権、頒布権、翻案権、送信可能化権を含む公衆送信権を含みますが、これらに限られません)を許諾したものとみなします。また、ユーザーはエキサイト株式会社に対し、情報等に関して著作者人格権を行使しないものとします。

■ (財産権としての)著作権

(財産権としての)著作権は作成した段階で発生します。ブログの場合は記事を公開した時点と考えて良いと思います(非公開に関してはあまり考える必要はないと思っています)。日本では、丸Cマーク、(c)などはつける必要はありません。

こちらの権利に関しての扱いは簡単ですね。ユーザーはエキサイト株式会社に対して、ユーザの著作物を無償で非独占的に使用する権利を許諾しています。「非独占的に」ですから、ユーザが別の形で出版したり映画化権を売る(非独占的ならば)のは問題ありません。

ブログに公開した時点で無料で世の中に提供しているのですから、先に自分の作品集を作られて自分が利益を得る機会が減るのはそれほど問題はないかと思います。ただ、ユーザはその覚悟をもっておく必要があると思います。

問題は、複数の人によって作られた作品、作品集が出版されたりすることですね。具体的には、エキサイトで生まれるかどうかわかりませんが、「電車男」。エキサイトにしてみればこういうものが出来た時にスレッドの(ブログだとコメント欄の並びか)各参加者の許諾を得る必要がなくなるのが大きなメリットになると思います。ブログだとそういう可能性は少ないと思いますが、トラックバック企画等いっぺんに作品集が作れるようなものは、利用される可能性はあります。ただ私は、ユーザを大事にするエキサイトでは問題になるようなことはしないと思っています。

■ 著作者人格権

これには3つあります。著作権法第十八条−第二十条に規定されている、公表権、氏名表示権、同一性保持権です。これらは人に与えたり売ったりできるものではなく、著作者にずっとついて来る権利です。このため、利用規約では「行使しない」としているのでしょう。

・公表権: まだ公表されていないものを公衆に提供し、又は提示する権利
ブログ公開した段階で公表していることになり問題は発生しないと思います。

・氏名表示権: 著作者名として実名若しくは変名を表示するか、著作者名を表示しないこととする権利
ブログ公開した段階で、変名としてのIDを出して公表していることになります。エキサイトしてはこれをID付きで出すかIDなしで出すかの選択を勝手に(一人一人の承諾を得ず)できるということだと思います(実名は別途プライバシーポリシーがあるので考えなくて良いでしょう)。著作権が独占でないのでIDなしで出された場合に自分でIDまたは本名つきで別に出せばよいでしょう。

・同一性保持権: 作物及びその題号の同一性を保持する権利、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けない
これは問題ですよね。勝手に書き換えて良いというのですから。ぎりぎり考えて選んだ言葉が変えられたりしたらいやですね。また、それによって原著作者のセンスが疑われる可能性があります。ただ、これに関してもエキサイトはめったなことはしないと信頼しています。一部伏せ字や仮名にしたり一部省略することを想定しているのだと思います。

これらの規定は普通のユーザにはそれほど問題になるものではないと考えています。ただ質の高い「作品」(小説、詩、写真、イラストレーションなど)を公開している人は先に述べたような覚悟が必要です。あとトラックバック企画も。

これ以外の問題点があると気付かれた方はコメントをお願いします。

次回、「他人の権利の保護」の予定です。まとめるのはちょっと面倒かも。

追記 (追加トラックバック)
絵文録ことのはさん: LivedoorBlog以外にも権利侵害規定!ブログ著作権規約を全チェック
-- 引用したハリーさんの記事でも参照されていますが、網羅的にまとめられている力作。この中でTypePadの利用規定では、ユーザがブログを閉鎖したら著作物の利用権も消滅するようになっていますが、一旦出版したもののそのたびに改版して出さなければならないことになり、運営会社(シックス・アパート)は利用権をもっていてもあぶなくて実質的に使えないことになります。
絵文録ことのはさん: 著作者人格権:何が問題で、どう書くべきか?
-- 著作者人格権に関してより詳細な解説があります。また、利用規約の提案までされています。
あざらしサラダさん: 【ライブドアブログの規約変更について考える】
-- 問題のライブドアのユーザさんです。ライブドアブログの規約は変更のやり方が唐突強引なだけでなく、変更された規約も著作権法を理解していないように見えます。
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by yoshihiroueda | 2004-11-16 00:55 | カルチャー
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