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あなたはどのWeb文化圏?
こんばんは。ボケツッコミ文化圏の住人です。

絵文禄ことのは松永さんが、Webの世界のリンク、トラックバックに関する意見の食い違いを、「文化圏の衝突」という視点で整理されています。

ウェブの二つの文化圏の衝突【前編】無断リンク禁止問題にみるリンクする側・される側の論理
ウェブの二つの文化圏の衝突【後編】ネガティブリンクと批判する側・される側の論理
トラックバックをめぐる4つの文化圏の文化衝突――「言及なしトラックバック」はなぜ問題になるのか
リンクなしトラックバックが「アクセスを奪う」という表現についての補記

私も、前の記事「ほねとかわとがはなれるおと」のコメントで「言及リンク文化圏」だと宣言しました。しかし、この機会に、自分がどの文化圏に属していて、リンク、トラックバックに関する意見を整理しておきたいと思います。

「無断リンク禁止」文化と「リンクフリー」文化

これは、「リンクフリー」文化。松永さんが指摘されるように、「ウェブに公開するということは全世界にさらされること」だからということです。一方の「無断リンク禁止」文化では、
ホームページとはまさに文字通り「わたしのおうち」なのだから、勝手に土足で踏み込むようなことはやめていただきたい。
と考えるとのこと。そして
事前にメールで「リンクさせていただいてよろしいでしょうか。また、できましたら相互リンクをお願いしたいと思います」と丁寧にメールでお願いをし、受けた側もその礼儀正しさを評価して、「こちらこそ喜んで」とリンクが成立する。
ということだそうですよ。

松永さんはこの違いを文化の違いととらえているので、
どちらがいい悪いの問題ではない。文化の違いにいい悪いはないからだ。
と結論づけている。

私は、文化の違いということまではわかるのだが、松永さんが書かれている
リンクフリー文化圏は、ウェブという環境に最適化された発想だといえよう。
という主張には異なった考えをもっている。それは、リンクフリーというのはWebで出て来た文化ではなく、著作物一般のルールだから。文化庁ホームページ著作権Q&Aでは、「法律に定められた要件を満たしていれば著作権者の了解なしに利用することができます(第32条)。」とある。「法律に定められた要件」の一つ「出所の明示」にあたるわけだ(リンクだけでは駄目でそのサイトの名前なども必要になる)。

引用(抜粋)しない場合はなおさらで、一旦公表された著作物だったら、どこに何が書かれているかを示すことに問題はないし、止めることはできない。

ただ、ホームページを公開することを、全世界に公開しているととらえられていないということはあるだろう。例えばサークル内の回覧やアルバムを親戚友人に見せる感じ。パスワードをつけるので制限はできる(ところもある)が、それも感覚的にちょっと違う。メールで送るのも違う。SNSなんかはそのニーズをうまく捉えられるのかもしれない。

「知らぬが仏文化圏」と「ブロゴスフィア議論文化圏」

これはどちらかというと「批判は堂々とわかるように/批判があるなら教えてほしい」の「ブロゴスフィア議論文化圏」かな。あまり大きな批判を受けたことがないのでなんとも言えないが、批判される覚悟、間違ったことを行った場合に謝罪する覚悟はあるつもり。むしろ知らないところで批判されるのは怖い。噂が噂を呼んで、さらに歪んだイメージで捉えられるのは怖い。

実は以前、急にアクセス数が通常の50倍くらいに増えたときがあって、2chかどこかで祭りがおこってるんじゃないかと思いましたよ。思い当たる板をいくつか見に行ったんだけどどこにも見つからなかった。コメントやトラックバックも感情的な批判はなく、結局わからずじまいのままになっている(アクセス解析を導入しておけば良かったのかな)。

一方、自分自身が「批判は堂々とわかるように」やっているか、というとそうは言えない。与党や中国の批判でトラックバックを送ったことはないし(普通ないと思うが)。Web上の意見に対しても、ほかにトラックバックが多くあれば、同じような批判をしても仕方がないと思う。自分の意見が他とは違う視点を提供できると思った場合にはトラックバックを送るようにしている。

それから、批判は何がどういけないかをロジカルに行うべきだと思う。はてなブックマークに関しては、その意味で問題が多いと思う。ブックマークされるだけならまだしも、短いコメントがつけられるので、これが「ロジカルに悪い点を指摘できない」批判になるのだ。

トラックバックをめぐる4つの文化圏

松永さんは、「言及リンク文化圏」、「関連仲間文化圏」、「ごあいさつ文化圏」、「spam文化圏」の4つに分けている。私は最初にかいたとおり、「言及リンク文化圏」。

これはもともと引用で「言及リンク」をするというのが先にあって、トラックバックはそれに対して、「引用/言及しました」ということを相手に伝える機能だと思っているから。言及しているから当然関連のある内容になっている。

で、他の文化圏に対する対応だが、SPAM以外には比較的寛容だと思っている。これはあざらしサラダさん(「△トラックバックとコメントについて」)に近いと思うが、私の方が少し厳しいかもしれない。

・ トラックバックして来たブログが関連のない場合:
いままで消さなかったが、松永さんが補記で書いているが、自分のブログの訪問者に関連のないところに知らずに行くのを避けるため、これから消すようにしたい。最近1つ消したが、その場合相手にお断りコメントを残し、本文中に消したことを記載した。また、関連性のない記事のトラックバックが出来るようにトップにそのための場所を用意している。

・ トラックバックして来たブログに本文への言及がない場合: 関連があるものだったら、消さない。読者に読んでもらう価値があると思う場合には、関連性に関して簡単に示す。トラックバック返しをする場合もある。その場合、自ブログの追記でそこへのリンクを書く。

・トラックバックする際のごあいさつ: する場合もある。というか、する場合が多いかな。コメントが既に多い場合はしない。コメントの内容は、どういう視点で書いたかを示す。

・トラックバックされた場合のごあいさつ: 関連があれば、言及がない場合でも、ごあいさつする場合がある。ただありがとうではなく、相手の意見に関する感想を書く。

ただ、いい加減なので、このポリシーにそって運用できているかというと覚束ないものがありますが。
by yoshihiroueda | 2006-01-09 00:11 | カルチャー
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